絵本を開くと、そこには新しい世界が広がります。
佐賀県立図書館の司書さんにうかがった
「年齢に合わせたおすすめ作品」や
「絵本選び・読み聞かせのポイント」を
ご紹介します。
読書の秋、親子で絆を深める“絵本時間”を
楽しんでみませんか。
やきいもするぞ
秋といったらやっぱりやきいも。森には、色とりどりの落ち葉と、畑にはサツマイモがたくさんありました。小さいリスが、「やきいもするぞ」と言うと、森の動物たちは、「エイエイオ-!」と気合を入れて嬉しそうです。
その表情がかわいらしく、一緒においしそうなやきいもが食べたくなります。恵みの秋の、楽しい森の動物たちのお話です。
つきよのかいじゅう
いかにも何かひそんでいそうな山奥のふかい湖。そこで10年もの長い間、かいじゅうの姿を見るために、ずーっと待ち続けている一人の男の人がいました。果たして、かいじゅうは現れるのでしょうか?その湖で、男の人が見たものは?
さあ、皆さんもどんなかいじゅうが現れるか、たくさん想像してみてくださいね!最後は、まさか!?の結末です。
ざぼんじいさんのかきのき
ざぼんじいさんは、おいしい柿がたくさん実った柿の木を持っていました。子どもたちがどんなに欲しそうにしていても、みせびらかすだけでひとり占め。誰にもあげようとしないケチで意地悪な人でした。そこへ、明るい、まあおばあさんが引っ越してきて…。みんなと分け合う幸せや、やさしさの大切さを教えてくれる絵本です。
もう ねむる じかん

・エイミー・ヘスト/ぶん ・レナータ・リウスカ/え ・いわじょう よしひと/やく ・岩崎書店
ある冬の寒い夜。いつもは、こうさぎの様子を見にくるはずのパパが来ないので、お気に入りの本、クッキー、水、毛布を持って、パパの部屋に行くことにしました。部屋に行くとパパは眠っています。こうさぎは何とかパパを起こそうとしますが、なかなか起きてくれません。パパとこうさぎのやりとりに心がほっこり、温かくなる絵本です。
シロナガスクジラ
餌がたくさんとれる冷たい北の海は、産まれたばかりのあかちゃんには冷たすぎます。妊娠したクジラはあかちゃんを産んで育てるために、南の海をめざして不眠不休で泳ぎ続けます。あかちゃんが産まれて冷たい海に耐えられるようになるまでの半年間、母クジラは何も食べません。壮絶なシロナガスクジラの出産、育児のお話です。
また あえるよ

・ユン ヨリム/文 ・アンニョン・タル/絵 ・わたなべ なおこ/訳 ・パイ インターナショナル
少しでも姿が見えないと不安になって泣いていたあかちゃんの頃、おかあさんはトイレに行くのも大変でした。子どもが成長して外の世界と関わるようになると一緒にいる時間は短くなりました。おかあさんの元を長い間離れていたとしても、また会えるから大丈夫だよ。自分がどんなふうに育てられたのか振り返る意味でも、ぜひ読んでほしい絵本です。






